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白馬八方温泉 みみずくの湯
(Hakuba Happo Onsen Mimizukunoyu)



 白馬八方温泉は、今回紹介するみみずくの湯の他に、第一郷の湯第二郷の湯、おびなたの湯の4ヶ所がある。おびなたの湯は冬期閉鎖であり、露天風呂しかないことを考えると、洗い場のある温泉でスキーシーズンに利用できる温泉は残り3ヶ所だけとなる。みみずくの湯は、これらの白馬八方温泉の中で最大規模の温泉だ。
 みみずくの湯はJR大糸線の白馬駅から徒歩約15分程のところにある。駐車場は広く、駐車場内にちょっとした軽食の売店がある。覗いてみると、豆乳セーキなるものを売っていた(250円)。新しい白馬名物なのだろうか。
 今年は大変な大雪で、みみずくの湯の身障者用スロープは完全に雪の中に埋まってしまっている。しかし、今日は久しぶりに雪が降らない天候で、快適なスキー滑走を楽しんだ後での入浴だ。
 中に入ると、左手に帳場と休憩室があり、右手にトイレがある。左奥が男湯、右奥が女湯になっているが、この空間は木に囲まれた温かみのあるものだ。
 脱衣室にはロッカーが36個あって、洗面台が2基、ドライヤーも完備している。ロッカー以外にも籠が8個あり、棚もあるので、結構なキャパシティーだ。
 浴室に入る。浴室は、壁、床、浴槽などに石をふんだんに使用しており、かなり豪華な感じがする。洗い場は8箇所。シャンプーとボディーシャンプーは完備している。このシャンプーとボディーシャンプーは、他の八方温泉と同様、いい匂いがして爽快である。
 洗い場の中央には大きな岩が置いてあるが、特別な機能があるわけではなさそうだ。温泉には多少の無駄も必要ということだろうか。のぼせてしまったら、この岩に腰でもかけて休憩すればよい。
 内湯の浴槽は定員10人くらい。湯温は熱め。一方、露天風呂は、浴槽を横断して、外へ出たところにある。このレイアウトはかなり無理があるような気がしてならない。もしかしたら露天風呂は後で増設したのかもしれない。
 露天風呂への出入口には風除室があり、露天風呂には小屋組があるので、風雪対策は万全のようである。
 その露天風呂は定員が10人ほど、湯温が内湯よりも少し低めで、きわめて快適である。晴れた日には、後立山連峰を望むことができるらしいが、目隠し用の壁がそれを阻んでいる。本当にこのアングルから山が見えるのだろうかとかなり疑問に思った。
 みみずくの湯の周辺は、昔は森になっていて、実際にみみずくが生息していたらしい。残念ながら今はその面影は全くない。
 3つの八方温泉を訪れて、それぞれに優劣がつけがたいことに気づいた。みみずくの湯は、駐車場、脱衣室、浴室、どれをとってもキャパシティーの面では一番である。第一郷の湯には、湯かけ薬師と足湯があり、話題性、交通の便としては一番である。第二郷の湯は、八方の旅館街の中にあるので、規模は小さく、露天風呂はないが、宿泊場所から気軽に訪れることができる魅力があり、個性的な形の浴槽もめずらしい。
 八方温泉は、白馬、八方という日本の至宝を、更に輝かせる資質を備えていた。木造の建物、泉質、開放的な露天風呂、あらゆるものが、旅人を温かく包み込んでくれることだろう。


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
長野県北安曇郡白馬村北城5480-1 500円 × × 10:00〜21:30 木曜日(7月下旬〜8月中旬と12月下旬〜3月末は無休)

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2005年12月31日(土)



 
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