由良里の湯
(Yurarinoyu)



 毎年、夏休みになると、当銭湯愛好会の本部がある高松へ帰ってくる。そんな夏の休暇の楽しみと言えば、屋島登山だ。ZARD、スピッツ、小田和正などの好きな音楽を聴きながら、一歩一歩前へ足を進める。登りはほんの30分であるが、それでも夏の盛りに登れば、全身から汗が湧き出てくる。そうして、その後に風呂へ入って、入浴後にビールをグイッといけば、気分は爽快である。
 屋島の周辺にはたくさんの温泉がある。既に春日なごみの湯あじ温泉は紹介した。今回紹介する温泉は、由良里の湯。由良町にある温泉だ。
 ヤマダ電機、デオデオという2つの巨大な電気店がにらみ合う新しい通りを南下し、高速道をくぐった先に由良里の湯はある。由良里の湯は、ご覧の通り和風の建築物である。
 由良里の湯の中に入ると、まず驚かされるのがその料金の安さだ。普通に入浴するだけなら何とわずかに330円だ。これにサウナと露天風呂を利用できるオプションをつけても530円にしかならない。ちなみに、このオプションをつけると、フロントでサウナ室への鍵を貸してくれる。この鍵はロッカーの鍵ではないので注意。
 浴室に入って真っ先にサウナ・露天風呂へ向かう。浴室は左側が洗い場(18箇所、シャワーブース1箇所)で、右側が大浴槽、洗い場奥がエステ風呂(5人分)になっている。その奥がサウナ・露天風呂への入口だ。
 サウナ・露天風呂は、洗い場(2箇所、シャワーブース1箇所)と、湯治の湯、水風呂(1人分)、サウナ、露天風呂、蒸気サウナという構成になっていて充実している。やはりオプション料金を払ってでも、ここまで来るべきであろう。
 露天風呂は、岩風呂で小屋組みがある。湯温は快適な温度だ。ふと見ると、その横に怪しげな建物が。高さが150cmにも満たないかまぼこ型の薄汚い建物である。見れば、入口に蒸気サウナであると書いてあるではないか。恐る恐る中へ入る。
 中には、まず狭い前室があり、さらにその奥は真っ暗。眼鏡が蒸気で雲ってしまって何も見えない。しばらくして目が慣れてくると、その全貌が明らかになった。蒸気サウナは天井の高さが150cmくらいしかないので、腰をかがめながら入らなければならない。中には椅子が数脚置いてあり、定員は10人ほどで、入口側に置いてあるテレビに向かって皆が座っている。室内温度は42℃。低温のサウナなので結構長い時間楽しむことができるかもしれない。
 もう1個のサウナはノーマル。定員は15人くらいで、寝転ぶこともできるくらいのスペースがある。室内温度は98℃。こちらもテレビ付だ。
 サウナの前にある湯治の湯は快適である。天然ラドン温泉100%でぬるめの設定だ。その効能の多さは眼を見張るものがある。神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進、通風、動脈硬化症、高血圧症、慢性胆のう炎、胆石症、慢性婦人病などに効くらしい。
 由良里の湯は、銭湯並の湯銭で、ここまで快適な入浴を楽しませてくれる。温泉価格破壊が進んでいるのだろうか。

大人(中学生以上)330円、中人(小学生)120円、小人(未就学児)60円、サウナ・露天風呂追加料金200円

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住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
香川県高松市由良町43-1 530円 平日10:00〜25:00、土曜日、日曜日、祝日8:00〜25:00、
第二火曜日17:00〜25:00
(受付終了は24:30)
無休

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2007年8月14日(火)



 
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