白馬樅の木ホテル 庄兵衛の湯
(Hakuba Mominoki Hotel Syoubeinoyu)



 長野オリンピックの男子滑降競技では、八方尾根のリーゼングラートコースをスタートし、兎平、パノラマゲレンデを経由し、国際ゲレンデでフィニッシュとなった。トップレーサーらは、この国際ゲレンデの急斜面を数秒でまっすぐに滑っていったのだ。
 国際ゲレンデは、和田野の森というベースタウンからアクセスが可能だ。和田野の森は、まるで軽井沢のような雰囲気の場所で、結婚式ができるチャペル「白馬和田野の森教会」もある。
 そんな和田野の森には、東急ホテルという高級ホテルの存在感が大きいが、今回紹介する樅の木ホテルも、それに勝るとも劣らない豪華なホテルだ。中に入ると、薪が燃やされている暖炉が複数あり、大昔のスキー道具もインテリアとして展示されている。樅の木ホテルが、八方のスキーとともに発展してきたことを示しているのであろう。
 しかし、樅の木ホテルは、山岳リゾートにありがちな「頑丈な」イメージはない。どちらかと言うと、女性好みのおしゃれなリゾートホテルだ。特にお勧めは1階フロント横にある喫茶店。ここでケーキと紅茶を食しながら、大きな窓の外の雪景色を眺めれば、ホットでリッチな気分になれること請け合いである。
 樅の木ホテルの温泉・庄兵衛の湯は、1階にある。フロントでお金を払って、早速浴室へ向かう。浴室には5個の洗い場、内湯の浴槽、露天風呂、サウナがある。
 洗い場にはPOLAの「aroma ess」という銘柄のシャンプー、ボディーシャンプー、コンディショナー、同じくPOLAの「Refrest」という銘柄のシャンプー、リンスがある。そして椅子と桶は木製。外国人の宿泊客が多いホテルであっても、浴室は和風のエッセンスを持たせてある。
 内湯の浴槽はかなり熱い。私のお勧めは露天風呂だ。この冬は雪が多いので、露天風呂は雪で壁が一部隠れてしまい、周囲の森と一体になったような雰囲気である。今日は快晴で風もなく、和田野の森を間近に感じながら、入浴を楽しむことができた。
 サウナは定員3人程度と小さめ。室内温度は56℃と表示されているが、それなりに室内は熱い。残念ながら水風呂はない。
 最近白馬では、外国人の観光客が多いが、彼らの白馬の楽しみ方は日本人の楽しみ方と大分違っているようである。たとえば、外国人は、日本人のようにコブ斜面にこだわらない。また、日本人のように「型にはまった」滑走をするわけでもない。彼らは、時には朝早くからリフトに乗り、パウダーを雄叫びをあげながら滑っているかと思えば、真昼間からホテルでくつろいでいたりする。彼らは白馬をパラダイスとして満喫してくれているようである。
 ちなみに、庄兵衛の湯はアルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性高温泉)で、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、痔疾、慢性消化器病、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進に効くという。pHは11.3であり、全国一だそうだ。お肌がつるつるになる美人の湯である。
 樅の木ホテルには、普通の日本人のように週末だけやってきて、あわただしくスキーをして帰っていくような客はいない。

大人800円、小人400円


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
長野県北安曇郡白馬村
八方和田野の森
800円 × 7:00〜24:00(最終受付22:00) 無休

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2010年1月16日(土)



 
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