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信州美麻温泉 もくじき荘
(Shinsyuu Miasa Onsen Mokujikisou)



 大町市と言えば、アルペンルートの東側玄関口として、白馬エリアのスキー場の南側玄関口として、多くの観光客を魅了してきた。
 白馬エリアには多くのスキー場があるが、実際に白馬村にあるスキー場はそのうちの7箇所であり、その他は北隣の小谷村、南隣の大町市に位置している。大町市にあるスキー場は5箇所で、サンアルピナ鹿島槍、サンアルピナ青木湖、爺ヶ岳、ヤナバ、大町スキー場の5つだ。
 今回紹介する温泉は、大町市・美麻にあるもくじき荘だ。もくじき荘に一番近いスキー場はロコスキー場とも言える大町スキー場だが、白馬村の白馬五竜、白馬47からも十分アクセス可能だ。
 美麻と聞けば、オリンピック道路沿いにある道の駅の温泉・ぽかぽかランド美麻が有名だが、もくじき荘は幹線道路には面しておらず、かなり交通の便が悪いので、訪れる人も少ない。もくじき荘の周りには、民家もなく、山と川があるだけ。人里離れたひっそりとした宿だ。
 取材した日は露天風呂が使用不可能とのことで、入浴料金が割引された。それにしてもなぜ露天風呂が使用不可能だったのだろうか。雪が多いので除雪が面倒で、露天風呂を冬期限定で閉鎖しているのだろうか。寒い冬は露天風呂の湯温の管理が大変なので、閉鎖しているのだろうか。あるいは源泉の量が不足しているのだろうか。いずれにしても、自然には逆らわないということであり、自然の恵みを頂く温泉の本来あるべき姿かもしれない。
 もくじき荘は、人里はなれたところにある宿であるが、その規模は意外に大きい。和洋の客室があり、定員は72人である。館内にはカラオケスナックもあり、覗いてみたらやけに広かった。一般的なスナックの2倍の広さはある。その他、ロビーには大きな薪ストーブがあり、入浴後にストーブの炎を眺めながら、何も考えずにボーとすることもできる。
 館内の廊下は暖房が効いているが、脱衣室はかなり寒い。浴室は蒸気が立ち込め、奥に露天風呂が見え、左側に大きな木製の浴槽がある。これだけ大きな木製の浴槽は立派と言えよう。中に入ると湯はぬるいが、私には一番快適な温度だった。これなら長湯ができる。ただ、普段はもっと熱いらしい。
 浴槽は2つあり、奥の浴槽が水風呂。これはかなり冷たい。水風呂があるのでサウナがあるのではと探してみたら、脱衣室の近くに小さいのがあった。しかし、定員は2人と少々狭い。室内温度は60℃しかなく、汗が噴き出すような温度ではない。サウナと水風呂のコンビネーションは不発であった。恐らく、取材をしたのが14:30頃だったので、サウナがまだ温まっていなかったのだろう。
 露天風呂は実は閉鎖されてはおらず、浴槽への出入りは自由にできた。ただ、浴槽には湯は満たされておらず、冷水が、、、。これは究極の水風呂かもしれない。ただ、この露天風呂、景色と雰囲気は良いようで、夏はさぞかし快適であろう。
 ちなみに、もくじき荘の周辺は熊が生息しているので、十分注意すること。また、「もくじき(木食)」とは、「木の実、草のみを食べて修行をすること、あるいはその人を指す」らしい。もちろん、もくじき荘の食事は山の幸をふんだんに使ったものだ。
 白馬近辺に温泉は多いが、夕方はどこもかしこも混雑する。もくじき荘はまさに穴場だ。

大人600円(現在露天風呂使用不能のため、大人300円、小人無料、宿泊客は無料)


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
長野県大町市美麻4330 600円 × 10:00〜18:00(要確認) 無休

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2008年1月26日(土)



 
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