志賀高原と言えば、標高が高くて雪質が良く、日本一のスケールを誇るゲレンデである。しかし、その反面、各ゲレンデ間のつながりが悪く、ずいぶんと歩かされるゲレンデでもある。 その志賀高原には、熊の湯、発哺温泉などの良質の温泉が存在する。また、麓には、湯田中・渋温泉郷がある。湯田中・渋温泉郷と聞けば、湯田中温泉と渋温泉だけなのかと思いきや、地獄谷温泉、上林温泉、渋温泉、安代温泉、湯田中温泉、新湯田中温泉、星川温泉、穂波温泉、角間温泉の9つの温泉を総称して言っているらしい。 今回紹介するのは、そのうちの角間(かくま)温泉だ。角間旅館組合のホームページによれば、角間温泉は「かつての湯治場の雰囲気を今も色濃く残す心温まる素朴でひなびた温泉」である。角間旅館組合に加入する温泉旅館は、越後屋、高島屋、福島屋旅館、ようだやと全部で4つあり、今回はそのうちの越後屋を紹介する。 これら旅館の他に、温泉街には3箇所の共同浴場があり、旅館の宿泊者と地元の住民だけが利用することができる。共同浴場はどれもこれも木造の古めかしい建物であり、雰囲気はバッチリである。共同浴場はすべてメインの通りに面しており、どれも越後屋から歩いて2分以内のところにある。 越後屋を日帰り入浴で利用する際は、事前に電話をしておこう。宿泊者が優先なので、日帰り入浴客は宿泊者がいない時間帯を利用することになる。 越後屋の外観は壮観である。木造3階建。相当な古さである。温泉の古さも期待が持てる。 玄関を入ると、女将さんが風呂場へ案内してくれた。案内されたのは3つの風呂だ。手前から「家族風呂」「大浴場」「檜風呂」だ。取材当日は、どの風呂を使ってもいいと言われたので、取材班男性陣は大浴場、同女性陣は檜風呂に入らせていただくこととなった。 細かいところは写真を見ていただきたい。あまりごたごたとここで書くことはない。とにかく、気持ちいいの一言。湯加減は問題なしである。 大浴場に関して言えば、非常に変わった模様のタイルが使用されている。角間旅館組合のホームページによれば、このタイルは明治後期のイタリア製なのだという。湯が出ている場所を見れば、湯の華がコテコテに結晶化している。頭の中も、コテコテに結晶化してしまった。 檜風呂は、なんと床まで檜である。中に入れば、檜の柔らかい感触に抱かれるままに抱かれよう。 風呂から出ると、大阪から来たという常連の客がチェックインをするところであった。志賀高原でスキーをしたら、普通はゲレンデ直近のホテルに宿泊するものであるが、こういうところもあるのだから、好きな人は是非利用するべきであろう。 大人500円、小人300円 |
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大浴場 |
家族風呂 |
檜風呂 | ||
大浴場のタイル |
大浴場のタイル |
大浴場のタイル | ||
共同浴場1 |
共同浴場2 |
共同浴場3 |
住所 | 入浴料 | サウナ | TV | 営業時間 | 定休日 |
長野県下高井郡山ノ内町 角間温泉 |
500円 | × | × | 日帰り入浴に関しては要確認 (宿泊者との関連で相談が必要) |
無休 |
※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2009年1月17日(土)