湯田温泉 温泉の森
(Yuda Onsen Onsennomori)



 今回紹介する温泉は湯田温泉にある日帰り入浴施設の温泉の森だ。その昔、傷ついた白いきつねが毎日温泉に入って傷を癒していたことを僧侶が発見したことが、この温泉の始まりであるという。湯田温泉駅前には巨大な白いきつねの像があるが、それはこのような伝説に基づいたものだ。
 湯田温泉には全部で7つの源泉があり、これらをいったん大きなタンクに集め、このタンクから町中に温泉を分配する配管が敷設されているという。したがって、湯田温泉の湯は、これらの7つの源泉のミックスになっている。
 温泉の森は、1階が温泉、2階が休憩スペースや食事処になっている巨大な入浴施設だ。通常の温泉の他に岩盤浴もあり、韓国式アカスリ、エステ、マッサージのサービスもある。
 さて、その温泉であるが、なかなかユニークなものがある。まず、温泉が供されているのは、浴室中央にある大きな深風呂と浅風呂、さらに屋外にある露天風呂だ。露天風呂には2か所の打たせ湯があるが、かなり強烈な圧力と勢いがあるので、肩こりにはもってこいである。側面には壁があるので、湯の飛び散りは最小限に抑えられる。露天風呂には椅子がいくつか置かれており、体を冷やすことも可能だ。
 最もユニークなのは、温泉ではないその他の浴槽の方にある。一番目を引くのはハンギングウォークだ。幼稚園や小学校の運動場の隅に必ず置かれている「うんてい」のようなものが浴槽の上に設置されている。要するに、浴槽に下半身をつけながら、これにぶら下がって、ストレッチをするというものだ。浮力が働く関係で、腕にかかる負荷はそれほど大きくはない。パワーアップした気になれるというわけだ。子供ならいざ知らず、大人が「うんてい」をするのは結構勇気がいるかもしれない。
 もう一つユニークなのは、フットパンチ(1人分)である。浴槽の底部から真上方向に出ている2本の水流の上に立ったまま乗っかると、足の裏が強烈にマッサージされるという仕組みだ。これはかなり気持ち良い。
 また、ローリングバス(3人分)、ビューティーバス(2人分)はそれぞれ寝風呂と座風呂のようなものであるが、通常のものとは異なる水流の向きになっている。すなわち、水流は真横から両側の横っ腹を攻撃してくる。それぞれ、リラックスしたい人向け、お腹の脂肪が気になる人向けとのことのようだが、ちょっと違うような気がする。これは明らかに、良い意味での「苦行」に近い。
 さらに、内湯にはヘルツバス(電気風呂)、玉石踏み(歩行風呂)、エステバス(3人分)、水風呂がある。玉石踏みは足裏への刺激がかなり強い。
 一方、サウナは3段式のドライサウナで、室内温度は78℃、定員は21人くらいだ。かなり大きい。上段ほど高温を楽しめるであろう。
 洗い場は20か所。気持ちの良い柚子の香りがするシャンプーとボディーソープが完備されている。シャワーブースは内湯に2か所、露天風呂にも2か所、合計4か所ある。
 ちなみに、湯田温泉の湯はアルカリ性単純温泉で、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、間接のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進に効くという。
 温泉の森は、アクティブに温泉を体験するための施設だ。

大人1,000円、学生850円、小人(4歳〜小学生)500円、幼児(3歳未満)200円


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
山口県山口市湯田温泉4-7-17 1,000円 10:00〜24:00 無休

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2010年8月12日(木)



 
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