滑川のほたるいかミュージアムへ行き、ほたるいかのみやげ物を散々試食して買いあさり、富山観光のフィナーレとして有名な宇奈月温泉へやってきた。 宇奈月温泉は、黒部渓谷トロッコ電車の出発地点にあり、ゴールデンウィークにはかなり賑わう。今回は、宇奈月温泉の中でも老舗中の老舗である「宇奈月グランドホテル」の浴室を紹介する。このホテルがいかに老舗であるかは、その電話番号(0765-62-1111)を見ただけでも一目瞭然である。 ホテルの玄関を入ると凝ったデザインの天井仕上げがあるロビーに入る。格調高い雰囲気だ。このロビーは3階になっており、浴室は2階にある。14:00頃にホテルに到着したので、浴室はほとんど貸し切りの状態だ。 宇奈月グランドホテルの浴室は、男湯は「夢殿」、女湯は「姫殿」と命名されており、中身はかなり違うようである。ホテルのパンフレットに掲載されている写真を見る限り、女湯の方がゴージャスな感じがする。うーむ、くやしい、、、。 その夢殿と名付けられた男湯は、かなり広い。そして、古びたタイル仕上げである。もちろん手入れは行き届いている。真ん中にプールのような浴槽があり、壁側に一列に洗い場がある。そして、2方が窓。外を見れば富山地鉄の線路が見える。内湯ながらかなり開放的だ。 大きな浴槽は2つに分かれており、片側は小石が敷き詰めてある。湯があふれ出す場所にはひしゃくが置かれており、湯を飲用できるようになっている。 洗い場は15箇所。ボディーソープ、シャンプー、リンスの3つが完備されているのはかなり珍しいのではないだろうか。 露天風呂も変わっている。BGMが流れているのだ。ホテル側の説明によれば、このBGMと露天風呂を組み合わせることで、疲労回復と、皮膚の活性化が期待できるのだという。そしてそのBGMを収録したCDはホテルの売店で販売されているという。 露天風呂の排水にも工夫がなされている。このあたりは冬にはかなりの雪が積もると思うのだが、露天風呂の浴槽から溢れ出る湯は、通路を流れて排水溝に入るようになっている。つまり、排水される湯により、通路に雪が積もるのを防いでいるというわけだ。 残念ながら、宇奈月グランドホテルにはサウナ、水風呂はない。 さて、宇奈月温泉の街には、温泉街独特の雰囲気がある。古びた建物群、人で賑わう通りと土産物屋、複雑で勾配のある通り。どれをとっても、日本らしい温泉街の姿である。蔵王、草津、野沢、湯沢と同じである。この宇奈月温泉を起点にして、黒部渓谷を隅から隅まで楽しむのが本来の姿であろうが、我々は先を急ぐため、新潟・糸魚川へ向かった。 ちなみに、宇奈月温泉は単純泉で、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進に効くという。 大人(中学生以上)1,000円、小学生500円(いずれもタオル付) |
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住所 | 入浴料 | サウナ | TV | 営業時間 | 定休日 |
富山県黒部市宇奈月温泉267 | 1,000円 | × | × | 日帰り入浴は16:00まで | 無休 |
※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2006年5月5日(金)