大滝温泉 遊湯館
(Ootaki Onsen Yuuyuukan)



 久しぶりに秩父へやってきた。この時期、中津川渓谷は紅葉/落葉の真っ盛りだ。そして、秩父周辺には温泉も多い。今回紹介する温泉は、奥秩父にある道の駅・大滝温泉に併設された遊湯館である。
 遊湯館は道の駅の隅にある。道の駅の駐車場からは遊湯館の2階に入るようになっているが、実は遊湯館の風呂は立体的になっている。1階と2階の両方に浴室と脱衣室があるのだ。駐車場から遊湯館に入ると2階の脱衣室へ入ることになるが、ここから裸のまま1階へ専用階段を下りると、1階にももう一つの脱衣室がある。1階の浴室は小さめの岩風呂、2階の浴室は大きめの檜風呂となっている。
 私のお薦めは1階だ。一般の客は2階からアプローチしてくるので、どうしても2階の脱衣室は混雑する。誰も1階に脱衣室があるなんて想像もしないのだろう。浴室も1階の方が狭いものの空いている。湯温は岩風呂も檜風呂も適温だ。
 浴槽は2階が檜風呂と命名されているが、檜なのは浴槽の縁だけで、基本的には石貼りである。1階は全面的に石貼りだ。洗い場は2階が11箇所、1階が8箇所。2階にはシャワーも1箇所ある。ボディーシャンプーとリンスインシャンプーは完備。
 残念ながら遊湯館にはサウナも、水風呂も、露天風呂もないが、浴室は2階も1階も荒川源流に面している。静かに耳を澄ませば、川の流れの音が聞こえてくるだろう。
 さて、大滝温泉はナトリウム−塩化物温泉で、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進、きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病に効くという。
 遊湯館の説明によれば、この大滝温泉の湯には1kgに3,000mgもの塩素イオンが含まれているので、海水ほどではないものの、かなりしょっぱい味の温泉となっている。pHは8.4もあり、このアルカリ成分が肌の角質の余分な汚れを取り除いてくれ、入浴すると肌がつるつるになった感覚があり、美肌効果があるという。また、この湯は保温効果に優れ、「熱の湯」と呼ばれているほどだそうだ。さらに、湯には塩分が多いので、浴槽の中では真水よりも浮力が大きく、このことにより、緊張をほぐし、血行が促進され、脳への刺激が減り、リラックス効果が期待できるという。ま、そんな難しい理論は考えなくても、十分にリラックスできるはずだ。
 ちなみに、遊湯館にはスタンプカード制度があり、スタンプが10個たまると1回分の入浴料が無料になるそうだ(火曜日はスタンプ2倍デー)。また、1階には川に面した個室の休憩室もある(有料)。
 遊湯館は、紅葉観光にとって交通の便のいい場所にある。但し、早め早めの行動を心がけないと、この時期は大変な渋滞に巻き込まれる可能性がある。

中学生以上600円、小学生300円、未就学児150円


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
埼玉県秩父市大滝4277-2 600円 × × 10:00〜20:00 木曜日、年末

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2008年11月1日(土)



 
 戻る
inserted by FC2 system