三峯 神の湯
(Mitsumine Kaminoyu)



 雲取山、白岩山、妙法嶽の3つの山に抱かれた標高1,100mの山の中にある神社。それが三峯神社である。三峯神社の説明によれば、三峯神社は、日本武尊が実際にここを訪れて創建したのが始まりだそうだ。宗教のことはよく分からない私であるが、三峯神社はかなり色鮮やかな建築であり、なかなかの見物だと思う。
 その三峯神社に併設された宿泊施設である興雲閣にある温泉が、今回紹介する神の湯である。神の湯は、興雲閣に宿泊をしなくても、日帰りで利用可能だ。この時期は、信者だけでなく、紅葉を見に来た観光客、登山者も温泉を利用するようである。
 三峯神社から興雲閣へ至る道には酒の専門店、オリジナル商品の売店もあり、目を楽しませてくれる。興雲閣は鉄筋コンクリート造のかなり立派な建物だ。神の湯は、その3階にある。1階のフロントで入浴料金を支払い、エレベーターで3階に上がる。
 浴室はシンプルだ。大きな浴室の右側に洗い場が配置され、左側に浴槽がある。洗い場は19箇所あるが、シャワーヘッドはそのうち6箇所に設置されている。固形石鹸、シャンプー、ボディーシャンプーは完備されているが、数が少ないので注意が必要だ。
 石貼りの浴槽はユニークな形をしている。四角でも丸型でもない。雫型のような形をしている。湯加減はちょうどいい感じだ。湯が出ている場所には小さな石の神殿のようなものが置かれ、「この湯は神の湯である。心して入ること。」と言いたげである。神のおかげというわけではないと思うが、この温泉に5分も入れば、肌がすべすべしてくるほどの温泉成分である。
 ちなみに、神の湯はナトリウム−塩化物温泉で、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進、きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病に効くという。
 尚、神の湯にはスタンプカード制度があり、スタンプが10個たまると1回分の入浴料が無料になるそうだ(毎月26日はスタンプ2倍デー)。
 ところで、三峯神社へ路線バスで行く場合は、バスの本数が少ない上に、満員になると乗車できなくなってしまうので要注意だ。早めにバス停へ行って待つことをお勧めする。また、ロープウェイは現在営業を停止しているので、路線バスか、タクシー、自家用車以外の方法で、三峯神社へ行く方法はない。もちろん、登山者のように徒歩でアプローチする方法もある。登山者は、登りだけ歩いて下りはバスで帰るという人が多いようだ。
 標高1,100mのこの地で温泉に入れるなんて、しかも神聖なる神社という場所で神の湯と名のつく温泉があるとは、日本という国は温泉天国であるとつくづく感じた。ありがたや、ありがたや。

大人500円(タオル付)、小人400円(タオル付)、宿泊料金10,000円〜(1泊2食付)


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
埼玉県秩父市三峰298-1 500円 × × 10:30〜20:00
(宿泊者はチェックイン
〜翌朝7:30)
無休

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2008年11月2日(日)



 
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