白馬スポーツホテル テリー 鳳の湯
(Hakuba Sports Hotel Terry Hounoyu)



 スポーツバーというものがある。バーでありながら、スポーツ観戦も可能。みんなでわいわい飲みながら、お気に入りのチームを応援する。日本でも居酒屋で阪神ファンが集まって熱烈な応援をしているが、これは日本流のスポーツバーといったところであろう。

 では、スポーツホテルとは何か。ホテルにたくさんの人が集い、泊りがけでどこかのチームあるいは誰かの応援をするのか。いや、そうではないようである。

 今回紹介するのは白馬の「スポーツホテル テリー」にある「鳳の湯」だ。ホテル入口には「SPORTING MINDS」と書いてある。テリーはスポーツを愛し、スポーツを楽しむ人のためのホテルだ。

 考えてみれば、白馬ではさまざまなスポーツが可能だ。テリーの敷地内にはテニスコートがあるし、冬になればすぐ近くの八方尾根スキー場でスキー、スノーボードが可能。場所によってはスノーシュートレッキング、もしお好みならピッケルやアイゼンを使用した雪山登攀も思いのままだ。夏になれば、登山、サイクリング、渓流釣りが可能。白馬にはスポーツが溢れている。

 そういう私は今日、八方尾根で朝8:00から12:00までスキーをし、最後の6本はコブばかり攻めていたので、もう足腰がボロボロである。

 さて、鳳の湯は小さな温泉である。ホテル各室にバスルームがあるので、鳳の湯は温泉が好きな人のための隠れ家的施設なのだ。鳳の湯は1階の廊下の先、別棟の建物にある。脱衣室の外はすぐに小さな洗い場だ。カランは3箇所でシャワールームは1箇所。椅子と桶は木製だ。洗い場は石貼の落ち着いた雰囲気。シャンプーとボディーシャンプーは完備している。

 洗い場の奥が露天風呂だ。丸い浴槽であるが、縁だけが木製で内部はホーローのようでなんとなく味気ない。しかし、中に入ると座る場所が周囲に設けてあることがわかる。仲間と入浴し、その日のスポーツについて語り合えるようになっているのである。

 日本人なら、温泉とは体を清め、心身をリラックスさせる場所である。決して膝を突き合わせて向かい合った状態で語り合う場所ではないだろう。しかし、最近白馬にやってくる観光客は外国人が多い。それを反映して、このような浴槽の構造になっているものと思われる。

 湯温は少し熱め。そして、塩の道温泉を使っているので、湯には少しにごりがある。外は和田野の森。静かな森を眺めながらの入浴が可能だ。冬でなければ、リスなどの小動物も飛び出してきそうだ。

 フロントで聞いてみたが、テリーの宿泊客はなんと80%が外国人。そのほとんどがオーストラリア人であるという。白馬も国際化してきたものだ。

 ちなみに鳳の湯は、ナトリウム−塩化物温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)で、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、健康増進、疲労回復、きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病に効くという。

 鳳の湯は、外国人好みの浴槽を持った、国際的温泉である。

大人600円、小人300円


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
長野県北安曇郡白馬村
八方和田野の森
600円 × × 要確認 無休

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2010年1月30日(土)



 
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