今回紹介する温泉は、白馬ロイヤルホテル。白馬村にはたくさんのホテル、旅館があるが、白馬ロイヤルホテルは白馬駅の近く(徒歩圏内)にあり、鉄道派にとっては至極便利である。 このホテルの温泉は、フロント左の通路を進み、ゲーム機の脇の階段を上がって2階へ行き、更に通路を進んだ突き当たりにある。 男湯の脱衣室は何の変哲もないものだったが、女湯の脱衣室はいかにも客室を改造したような造りだったとか。それというのも、脱衣室内のトイレがユニットバスであったり、畳があったり、床の間があったりするからだ。温泉ブームに乗り遅れまいと、浴室を増築したのだろうか。 その浴室は少々興味深い造りである。内湯があり、露天風呂があり、その中間に洗い場がある。その洗い場の位置付けが変わっているのだ。屋外ではないが、完全に屋内でもない。壁・天井がアルミサッシのガラス貼りになっており、太陽の光が降り注ぐ開放的なものとなっている。恐らく、今は冬なので、これらのアルミサッシは閉められているが、夏になると、開け放たれ、外気を感じながら体を洗うことができるのだろうと思われる。洗い場は8箇所あり、シャンプーとボディーシャンプーは完備している。 内湯は、石貼りの内装で落ち着いた雰囲気である。浴槽の脇には開放できる窓があり、これを開け放つと、冷たい空気が入ってきて、頭を冷やすことができる。浴槽で体は温まり、外気で頭を冷やすことにより、長湯でのぼせることを少しでも防ぐことができるかもしれない。内湯にも2箇所の洗い場がある。シャワーブース、サウナ、水風呂はない。 露天風呂は開放的である。ちょっと立ち上がれば、八方尾根のゲレンデが見える。天気が良ければ、白馬三山をはじめとする後立山連峰が見えるだろう。湯温はぬるめ。長湯が可能だ。 ここ数年で白馬のスキー場には、外国人客が増えた。聞けば、ほとんどがオーストラリアと韓国、中国からの観光客だ。彼らは、スキー場だけにとどまらず、白馬村のスーパーマーケット、レストラン、温泉、ホームセンターなどにも出没する。 これに伴い、白馬村で働く外国人も増えたようだ。そのうちに白馬村では、英語が話せないと、商売ができなくなる日が来るのかもしれない。 ただ、外国人が増えたからと言って、日本独自のスキーリゾートの文化を捨てる必要は何もないのである。彼らは、それを目当てにやってくるのだから、温泉の存在は重要であろう。 白馬ロイヤルホテルのような、個室重視の西洋風のホテルでも、共同風呂である温泉が必要になるほど、スキーと温泉は切っても切れない関係である。 白馬ロイヤルホテルは、日本でスキーをしたいけど、洗面所やトイレなどのプライベートな空間を確保できない和風の旅館が苦手で、しかし温泉には入りたい外国人にもきっと受け入れられるであろう。 ちなみに、白馬ロイヤルホテルの湯は、アルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性高温泉)で、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進に効くという。 白馬ロイヤルホテルは、温泉施設としても十分に満足できるものであった。 大人650円、小人525円(宿泊客は無料) | ||||
住所 | 入浴料 | サウナ | TV | 営業時間 | 定休日 |
長野県北安曇郡白馬村 大字北城2310 |
650円 | × | × | 11:00〜23:00(要確認) | 不定休 |
※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2008年1月4日(金)