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白馬塩の道温泉 倉下の湯
(Hakuba Shionomichi Onsen Kurashitanoyu)



 スキーシーズンがやってきた。今シーズンは12月の早い時期から積雪があり、年末を待たずしてスキーができるようになった。しかも第一級の寒波が続々とやってきているらしい。
 今回紹介する温泉は、スキー銀座・白馬にある倉下の湯。倉下の湯は、松川のほとりにあり、通称「どんぐり村」の入口のすぐ近くにある。
 この松川にかかる橋からは、天気の良い日は白馬岳の勇姿を見ることができ、特に朝早くは山に太陽の光が当たって最高の景色となることで有名だ。白馬村のカメラスポットの一つである。
 さて、倉下の湯は、ご覧の通り木造の純和風の建築物である。中に入ると券売機があるが、ここで買えるのは大人のチケットだけで、子供の入浴料はその奥にある「帳場」で支払う。
 帳場の奥には休憩スペースがあり、15人ほどのキャパシティーがある。ここには、マッサージ椅子2基(利用料5分100円)、足ツボマッサージ機2基(利用料5分100円)がある。2階には有料の休憩室もあり、定員5人の部屋が2時間500円で利用できる。
 脱衣室はロッカーがなく、籠(40個あり)を使用する。このため、貴重品は休憩スペースにある貴重品ロッカーへ保管しよう。
 浴室に入ると、正面に「あがり湯」がある。浴室を出るときはここで湯を浴びるわけだが、洗い場が混んでいる時は、ここを陣取って、体を洗うことも可能だ。その洗い場は、全部で10箇所。椅子は高めの物で、座りやすい。シャンプーとボディーシャンプーは完備。一方、洗面器は裏がつるつるしていて少々持ちにくい。水栓の湯温は、かなり不安定で快適とは言えない。改善を期待したい。いっそのことサーモスタット混合栓の湯温調節機能なんてやめてしまったらどうか。銭湯のように、湯栓と水栓のコンビにすればよいのだ。
 いよいよ浴槽であるが、この倉下の湯には露天風呂しかない。その露天風呂は定員20人ほどの大きなもので、屋根のある小屋組の下にあり、半分露天、半分内湯のような雰囲気である。その小屋組は、よく見ると2つに別れており、外側の小屋組は後で増設されたもののように思えた。そして、増設部分の屋根はトタン、壁はビニールカーテンになっている。恐らくは、冬期の露天風呂があまりに寒く、洗い場まで寒い空気が流れ込んだからこのようになったのであろう。
 湯は、茶色をしており、かなり濃い色である。湯船は木製で、沈殿物がびっしりとこびりついており、なかなか雰囲気が良い。湯温は熱くもぬるくもなく、長湯が可能な丁度良い温度だ。開け放たれたビニールカーテンの隙間から見える雪景色がいい。スキーで疲れきった足腰が癒される。
 ちなみに、倉下の湯は、ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩温泉(中性高張性高温泉)で、源泉かけ流しである。適応症は、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後の回復、疲労回復、健康増進、きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病となっている。
 体に気持ちの良い余韻を残しながら、倉下の湯を後にする。今日の素晴らしいスキーを回顧し、来るべき明日のスキーを期待を持って想像しながら。倉下の湯は、そんな旅の疲れを癒す最高の浴槽を持っていた。ただし、スキーシーズンの週末の夕方(16:00〜19:00)はかなり混雑し、浴槽は芋洗い場の状態と化し、洗い場を確保することなど不可能になるので、避けた方が良いだろう。スキーは早めに切り上げて、14:00〜15:00頃入浴するのがお勧めである。
 白馬にはまだまだ名湯がある。この冬、どんどん紹介していきたい。

 大人500円、3歳以上小学生以下300円、3歳未満無料


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
長野県北安曇郡白馬村北城倉下 500円 × × 10:00〜22:00(21:30受付終了) 無休

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2005年12月17日(土)



 
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