絹島温泉 ベッセルおおちの湯
(Kinujima Onsen Vessel Oochinoyu)



 お盆休み最後の日に、ベッセルおおちの湯を訪れた。ベッセルおおちは、瀬戸内海に面した巨大な施設である。入浴だけでなく、宿泊、食事・宴会、マッサージ、カラオケ、エステ、休憩、会議にも利用可能だ。近辺には、穴場的な海水浴場もあり、海水浴、サーフィン、釣りなどの海遊びにはもってこいのロケーションである。
 館内にはたくさんの人がいたが、取材を行った8月15日という日は、1年で最もベッセルおおちの利用者が多い日だったのかもしれない。
 ベッセルおおちの入口は3階になっており、風呂とその受付は2階にある。2階には食事処、ゲーム機コーナー、休憩スペースがある。
 大きな暖簾をくぐって、脱衣室へ入る。北京オリンピックでは、今日はちょうど柔道の最重量級の試合が行われている。多くの人が脱衣室のテレビの前に素っ裸のままかじりついている。
 浴室へ。ベッセルおおちの湯の浴室は大きい。まずは露天風呂へ。露天風呂はベッセルおおちの建物の一番端の海側に位置しており、雑草の向こうに瀬戸内海、瀬戸内海の島々と岩礁が見える。今日は気温が高いものの海風がやや強く、露天風呂にいれば涼しさ感じる。露天風呂の定員は5人ほどとちょっと狭いが、岩風呂で立派な造りだ。
 内風呂はかなり充実している。流水風呂には結構な流速の流水があり、座風呂の廻りを周回できるようになっている。座風呂は、3人分のスペースがあり、通常の座風呂とは違い、あぐらをかいて座るように低い座面になっており、腰の辺りにだけマッサージ流があたるようになっている。流水風呂と座風呂はかなり湯温が低く、長距離歩行あるいは長湯が可能だ。
 流水風呂の隣には2人分の打たせ湯、1箇所のシャワーブース、1箇所のボディーシャワーブースがある。打たせ湯では、口径の太い配管から、圧力は低いもののボチャボチャと強烈な量の湯を浴びることができる。ボディーシャワーでは、真横からの水流を浴びることが可能だ。
 浴槽はまだまだある。窓側には、檜風呂、白湯の大風呂、寝風呂(4人分)、白泡美人の湯、水風呂が並んでいる。さらに、中央には、子供風呂、上がり湯がある。白泡美人の湯は、細かい気泡により湯が真っ白に見える。子供風呂は、水深の浅い風呂だ。
 サウナは、ドライとウェットの2つがある。ドライサウナは遠赤外線サウナだ。室内温度は92℃、定員は6人ほどだ。一方、ウェットサウナのスチームサウナも定員は6人ほど。人気は遠赤外線サウナの方だった。
 ちなみに、ベッセルおおちの湯は塩化物泉(食塩泉)・弱放射能泉で、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進、通風、動脈硬化症、高血圧症、慢性胆嚢炎、胆石症、慢性皮膚病、慢性婦人病、きりきず、やけど、虚弱児童に効くという。
 ベッセルおおちの湯は単なる温泉ではなく、薬理学的に医治効果が期待できる療養泉なのだそうだ。できることなら、長期間の滞在を楽しみたい。

大人(中学生以上)700円、小人(3歳以上)500円、高齢者(70歳以上)500円、3歳未満無料


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
香川県東かがわ市馬篠1200番地 700円 × 10:00〜22:00 第1水曜日

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2008年8月15日(金)



 
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