天然温泉 香南楽湯
(Tennen Onsen Kounan Rakuyu)



 今回紹介する温泉は香南楽湯。高松空港近くにある道の駅に併設された温泉だ。道の駅と言えば、国道沿いにあり、ドライブの休憩のための施設であるが、この道の駅は、国道沿いにはないし、利用者のほとんどはドライブの途中というよりは、皆温泉が目当てのようだ。それだけ温泉が充実しているということであろう。
 取材班が香南楽湯へ到着したのは15:00頃。既に、道の駅の駐車場は満車に近い状態だ。ここ数日、猛暑日が続いており、多くの人が涼を求めて温泉に駆け込んでいるように思える。
 香南楽湯には、石の湯と木の湯の2つの浴室があり、週替わりで男女を入れ替えている。今日は、男湯が木の湯、女湯が石の湯となっている。
 香南楽湯の料金システムは変わっている。最初に700円を支払い、下駄箱の鍵を預ける。ロッカーの鍵を受け取って入場。退場する時は、ロッカーの鍵を返却し、利用時間が50分以内であれば、200円をキャッシュバックするというシステムだ。つまり、実質は500円で利用できる。ちなみに、この料金システムは大人にしか設定されていない。
 香南楽湯の浴室は明るい雰囲気だ。壁の色が白またはそれに近い色になっているからであろう。まずは真っ先に露天風呂へ向かう。
 露天風呂は大きな丸いジャグジーになっている。スイッチを押すと猛烈な泡が発生する。露天風呂の近くには椅子が数脚あり、浴槽に入っている人の人数よりも、椅子の上で佇んでいる人の人数の方が多いのが印象的だった。この暑い時期ではあるが、露天風呂にいると、なぜか外の空気が涼しく感じるのは、実に不思議でもあり、爽快だ。もし、このように感じなければ、誰も露天風呂なんて気持ちいいとは思わないだろう。
 内湯は3槽あり、寝湯と香湯、檜湯となっている。寝湯はいわゆる寝風呂。しかし、マッサージ流はなく、代わりにミクロの泡が出てくる。4人分ものスペースがある。香湯は、みかんの湯のはずだったのだが、みかんはどこにも見当たらない。香りだけだったのだろうか。檜湯は一番大きな浴槽だ。
 サウナは定員10人くらいだろうか。このサウナには特等席がある。ストーブの裏側の一番奥の席だ。当然この場所が一番温度が高い。サウナの温度計が100℃を示していたから、特等席はこれをかなり上回る温度だと思う。特等席には、常連らしい人が陣取っていた。
 ちなみに、香南楽湯は、弱アルカリ性低張性冷鉱泉で、香南楽湯の説明によれば、「肌細胞の活性化を促し、なめらかな肌を作る作用と、清涼感の残る湯上りが特徴」で、他に、リウマチ、神経痛、婦人病に効くという。
 香南楽湯には、レストランも併設されているので、湯上りにビールで一杯、も可能だ。土産物屋も充実しており、地酒、いよかんのシャーベットがお勧めである。
 全国あちこちで、新しい温泉施設が誕生し、どこも盛況のようである。日本人は本当に風呂好きだ。この蒸し暑い夏の気候も、温泉が恋しくなる寒い冬の気候も、その両方が日本の温泉文化を育んできたようだ。
 香南楽湯は、早くも香川の温泉の歴史に一ページを刻んだようだ。

大人(中学生以上65歳未満)700円、高齢者(65歳以上)500円、小人(小学生)300円、未就学児無料、障害者500円、ひとっ風呂(50分間限定)500円

本部の取材記録へ


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
香川県香川郡香南町大字横井997-2 500円 × 10:00〜22:00 水曜日(祝日の場合は翌日休)

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2007年8月13日(月)



 
 戻る
inserted by FC2 system