高松クレーターの湯 天然温泉 きらら
(Takamatsu Crater-noyu Tennen Onsen Kirara)



 今回紹介する温泉は高松クレーターの湯・きらら。高松駅から高松空港へまっすぐに南下する国道を行き、四国83番札所・一宮寺の近くで少しだけ西側へ入った所にある。建物は真新しく、波のような曲線の屋根が特徴だ。
 クレーターの湯とは奇妙な屋号である。しかし、高松にはクレーターがあり、それは隕石落下の痕跡ではないかと真剣に考えられているのだ。クレーターの湯は、ちょうどそのクレーター跡の西の端にあるらしい。
 クレーターという名前を屋号にしているだけの事はある。中国からわざわざ巨岩を取り寄せ、それをクレーターの形のようにくり抜き、露天風呂の浴槽にした。巨岩は2つあり、一つの小屋組の下に配置されている。
 一見すると、それはあまりに出来が良いので、人造の大理石のようにも見える。普通の岩風呂であれば、継目があるのでその部分の肌触りが悪いが、巨岩は継目がないので表面は滑らか。極めて肌触りが良く、快適である。
 この巨岩、温泉側の説明によれば、中国の四川省から運ぶのに6ヶ月を要したという。このような浴槽を作りたいと考え、それを実現させた人々の情熱に脱帽である。きっと莫大なお金がかかったに違いない。
 但し、このクレーターの浴槽は男湯と女湯の両方にあるわけではない。取材した日は男湯になっていたが、これは日替わりか週替わりでローテーションされているに違いない。ちなみに、もう一方の露天風呂には、信楽焼の壺風呂が2個あるらしい。
 浴室と露天風呂をつなぐ出入口は、間口が何と6メートル近くもある。だから、内風呂と露天風呂は連続しているようでもあり、内風呂は半屋外風呂のような開放感がある。冬になるとこの出入口は一部閉鎖するものと思われる。
 内風呂は大変ゴージャスである。洗い場も浴槽も全て石で仕上げられている。洗い場には石で隔壁が設けられ、椅子も石の長椅子が設置されている。柑橘系の臭いがするリンスインシャンプーと、乳液のようなボディーシャンプーが完備されている。
 内風呂の浴槽は大浴槽の他に、ショルダーマッサージ(2人分)、ボディーマッサージ(2人分)、水風呂がある。湯温は露天風呂も含めてどれも低めだ。露天風呂には、子供用のプール(2m×3mくらい)まで用意されている。
 クレーターの湯は、サウナも充実している。ノーマルサウナは定員が15人とかなり広く、テレビも完備。室内温度は90℃だ。もう一つは塩サウナ。中に入ると、塩を入れた壺が置いてあるので、たっぷりと体にすり込もう。定員は10人。室内温度は70℃だ。塩サウナもテレビ付だ。サウナの出口付近にはシャワーブースが2箇所と、あがり湯が完備されている。塩がついた体はここできれいにしていこう。
 クレーターの湯にはレストランも宿泊施設もある。1泊4,750円だから、市内中心部のビジネスホテルよりもずっとお得かもしれない。
 ちなみに、クレーターの湯は珍しいメタケイ酸で、肩こり、腰痛、筋肉痛、疲労の緩和に効くという。
 クレーターという古代のロマンを想像しながら、外の風を受けてのクレーター型露天風呂の入浴は、夏の日の最高の過ごし方である。

大人(中学生以上)600円、小人(3歳以上)300円、幼児(2歳以下)200円

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住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
香川県高松市一宮町800-1 600円 6:00〜26:00(入館は25:00まで) 毎月第3火曜日

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2007年8月12日(日)



 
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