ゆ〜とぴあ みろく
(Utopia Miroku)



 香川県さぬき市には、財団法人さぬき施設管理公社が管理・運営する温泉が6箇所ある。今回紹介する「ゆ〜とぴあ みろく」は、そのうちの1つである。
 東西方向に伸びている2本の県道10号線のうち、南側の県道を高松市から東の方向へ進む。道の駅みろくにさしかかったところで、右折して坂を登りきるとそこが「ゆ〜とぴあ みろく」である。
 「ゆ〜とぴあ みろく」はテニスコートを備え、宿泊もできる施設で、周りは緑あふれる自然の中である。
 玄関を入ると、この温泉の由来を書いた大きな木の板が掲げてある。フロント横で入浴券を買ってフロントに提出し、左奥の通路を進むと脱衣室の入口である。通路にはマッサージ椅子2基(利用料100円)と飲み物類の自動販売機がある。
 脱衣室は恐ろしいほど冷房の効きが良く、寒いほどである。ロッカーにはなぜか口径15mm、長さ30cmほどの塩ビ管が入っている。常連客の動きを見ていると、これは自閉式のロッカーの扉が閉まらないように突っ張り棒として使用するために置いてあることが分かった。しかし、これは結構使いこなすのが難しい。下手に使うとすぐに外れて落ちてしまうのだ。やはり常連客だけが使いこなすことのできる一品なのだ。
 浴室に入る。浴室入口付近にはサウナがある。サウナ室内温度は90℃。定員は10名ほどだろうか。結構広い。このサウナの出口すぐのところには水風呂がある。こちらは定員3人ほど。水温は恐ろしく冷たい。地下水を使用しているのだろうか。
 水風呂の横にはかけ湯がある。なぜか湯温は30℃ほどであり、結構冷たい。さらに、かけ湯の隣には、樹脂製の浴槽が2個設置されている。ちょっと周囲からはういた感じであるが、「竹炭の湯」と書いてある。説明によると、竹炭により、ストレス解消、リラックス、血行促進、保温、消臭、肌を滑らかにする効果、などがあるという。湯船には、カーゼに包まれた竹炭が2kgほど入っている。
 窓側には大きな浴槽と小さな浴槽がある。この中央には小さな仏様の石造があり、じっと見つめられているような気がする。小さな浴槽の方は薬湯である。ほんのり薬草のいい匂いがした。大きな浴槽は少々湯温が高め。あまり長湯はできない。
 洗い場は全部で7箇所。リンスインシャンプー、ボディーソープ、固形石鹸は完備。カランはサーモスタット自閉式水栓。他にシャワーブースが1箇所ある。
 脱衣室前の通路を更に奥へ進むと大きな休憩室がある。休憩室にはステージがあり、カラオケ大会ができそうな雰囲気である。「ゆ〜とぴあ みろく」は、地元のお年寄りの憩いの場として、利用されているのだろう。「ゆ〜とぴあ みろく」には、観光地の温泉によくあるような、あのせわしない、そしてごみごみした雰囲気はない。悠々とした時の流れに身を任せながら、たっぷりと入浴を楽しめる施設である。

大人500円、小人(小学生以下)250円、70歳以上200円、サウナ追加料金なし


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
香川県さぬき市大川町富田中3424 500円 × 10:00〜21:00 水曜日

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2005年8月13日(土)



 
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