行基の湯
(Gyoukinoyu)



 行基は、奈良時代の高僧で、道路、橋梁、貯水池、堤防の建設等の社会事業に貢献した人である。行基がこの地に温泉を掘り当てたことにちなみ、この温泉を「行基の湯」と称したらしい。
 さて、今回紹介する「行基の湯」は、国道193号線沿いの道の駅「しおのえ」にある。道の駅に車を停め、香東川に架かる「行基橋」を渡ると、そこが「行基の湯」である。
 「行基の湯」の建物は、純和風の木造建築であり、中に入ると天井はなく、大きな梁が縦横に架かっているのが見え、ところどころに和紙の照明器具が吊るされている。旅の疲れが癒される空間である。
 フロントの横には囲炉裏風の円座がある休憩スペースがあり、マッサージ椅子、足ツボマッサージ器、足裏マッサージ器が各1基づつあり(いずれも利用料金は100円)、飲み物類の自動販売機(500mlのビールが350円、350mlのビールが250円、500mlの発泡酒が、250円、350mlの発泡酒が200円、500mlのポカリスエットが150円)がある。
 脱衣室も木のぬくもりが感じられる造りだ。ロッカーはすべて木製で27個ある。他に籠が9個用意されている。ロッカーはいくつか鍵が壊れているので、貴重品はフロント前の貴重品ロッカーを使用することをお勧めする。
 浴室は左側が内湯の大浴槽、右側が洗い場になっている。洗い場は全部で7箇所しかないが、あまり混雑はしていなかった。カランは自閉式のサーモスタット混合栓で、ボディーソープと固形石鹸が具備されているが、なぜかシャンプーは置いていなかった。
 内湯の大浴槽は少々熱めの湯温であるが、屋外にある露天風呂はかなりぬるめとなっている。内湯の大浴槽の湯は暗くてよく見えないのだが、屋外にある露天風呂の湯は少々白濁している。長湯をするなら、露天風呂がお勧めである。
 さて、サウナの方はなんと地下にある。このサウナ、まるで石室のような造りである。そして、「低温岩風呂」と命名されている。確かに室内温度は62℃しかない。猛烈な熱さは感じないが、壁全面が熱くなっており、なかなか快適である。多分、壁の裏側にヒーターが入っているのだろう。このため、壁は熱くてもたれることはおろか、さわることもできない。定員は8人程度だろうか。ちなみに「行基の湯」には水風呂はない。
 風呂上りは、道の駅にある「しおのえ ふじかわ牧場」のソフトクリーム売り場へ直行。250円で極上の味がゲットできる。但し、この売店、営業時間が8:00〜19:00(11月〜2月は8:00〜18:00)で、定休日は毎週火曜日(祝日の場合は翌日休)となっている。つまり、「行基の湯」が営業していても、必ずしもソフトクリームがゲットできるわけではないので要注意である。
 「行基の湯」は、旅の疲れを癒すスポットとして、これからも塩江を訪れる人を魅了し続けるだろう。

大人420円、小人(3歳〜12歳)210円、サウナ追加料金なし


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
香川県香川郡塩江町安原上東37-1 420円 × 10:00〜22:00 第1月曜日、第3月曜日(祝日の場合は翌日休)

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2005年8月17日(水)



 
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