安比温泉 パティオ
(Appi Onsen Patio)



 今シーズン初スキーを安比高原で、と勇んで岩手までやって来たのだが、昨日からの寒波が全く衰えず、むしろ風は強くなり、ゲレンデは吹雪か地吹雪かもわからないような猛烈な暴風雪だ。山頂付近はさらに強い風が吹いていると見え、山頂付近へ行くゴンドラ等のリフトは、営業開始が遅れているようだ。早々とスキーをするのをあきらめ、温泉へと向かった。「軟弱なやつ」と言われても返す言葉もない。

 今回紹介する温泉はゲレンデ横にある安比温泉 パティオだ。パティオはグランドアネックスと呼ばれる宿泊施設に直結しており、宿泊者にも、日帰り入浴者にも至極便利な温泉だ。

 早速脱衣室へ。脱衣室はかなり広く、ロッカーは204個もある。洗面台にはドライヤーや整髪料も完備。さすがはビッグゲレンデ直属の温泉である。

 浴室もかなり広々としている。洗い場は全38箇所、シャワーブースは4ヶ所。洗い場同士の間隔は十分に確保されている。洗い場には、馬油ブランドのシャンプー、ボディーソープ、リンスと、白樺物語ブランドのシャンプーとボディーソープ、炭の洗顔フォームが用意されている。馬油ブランドは高級品である。

 浴槽は巨大でかつ、適温。おそらく50人くらいが入れる大きさだろう。大きいのは浴槽だけではない。サウナも巨大だ。ど真ん中にストーブが置かれ、コの字型にスタジアムの客席のような階段がストーブを取り囲んでいる。定員は50人以上だろう。階段の段数は3段あるので、好きな場所を陣取ろう。室内温度は80℃、テレビもある。水風呂も巨大で、定員は8人くらいだろうか。その水温は恐ろしく冷たい。雪を溶かしているのではと思えるほどだ。

 究極は露天風呂であろう。露天風呂としては別に際立った特徴があるわけではない。15人程度が入れる浴槽と、歩行風呂があるだけである。しかし、今日のこの天候では、湯気が瞬く間に風で吹き飛ばされ、雪と交じり合って空間を真っ白にしてしまっている。浴槽に浸かっていると、だんだんと耳が冷たくなってくる。しばらくすると、頭髪がバリバリに凍っているのに気がついた。

 ちなみに、パティオの湯は単純温泉(低張性弱アルカリ性低温泉)で、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復、健康増進に効くという。

 明日こそ、安比高原で、ギンギンにスキーをするぞと心に誓いつつ、パティオを後にする。パティオは、ビッグゲレンデにふさわしいキャパシティーと快適さを持った温泉であった。

 それにしてもこの嵐、なんとか止んで欲しい。

入浴料:大人(中学生以上)840円、小人(小学生)400円、未就学児無料(毎月26日は、「温泉パティオの日」として、大人(中学生以上)440円、小人(小学生)200円)、マッサージ10分1,200円〜


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
岩手県八幡平市安比高原 840円 平日11:00〜22:30
日祝日10:30〜22:30
12月20日〜3月28日は
10:30〜23:00
最終受付はいずれも
終了時刻の30分前
無休

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2008年12月27日(土)



 
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