さるふつ温泉
(Sarufutsu Onsen)



 北海道取材初日である。今日はフェリーを下船して小樽を5:00頃出発し、ひたすら北上。野寒布(ノシャップ)岬と日本最北端の宗谷岬を経由し、さるふつ温泉までやってきた。さるふつは「猿払」と書く。北海道には変わった地名が本当に多い。さるふつ温泉は宗谷岬からは約30kmの距離である。

 さるふつ温泉は、道の駅・さるふつ公園に併設された日帰り温泉であり、この道の駅には温泉の他に、ホテルさるふつ・ふるさとの家も併設されている。

 さるふつ温泉に着いたのは14:00頃。温泉は案の定空いている時間帯だ。下駄箱には靴は一足も入っていない。しかし、である。駐車場には何台かの車が駐車していたし、下駄箱の外には無造作に履物が、、、。やはり常連客はいたのだった。

 常連客は、自分の温泉を我が家と思っているのかもしれない。だから履物を下駄箱へ入れることもない。そして彼らはシャンプーや石鹸類を入れた「マイツール」籠を持って浴室へ入る。洗い場に籠があれば、すぐに常連客のものとわかるのだ。浴室には、ボディーシャンプーとリンスインシャンプーが具備されているのにも関わらずである。

 彼らは自分の気に入ったツール以外は使用しない。そして、入浴の仕方も自分だけの独自のスタイルを貫いている。我々取材班が浴室へ入った時は、既にサウナ三昧の状態であった。彼らはサウナと水風呂に繰り返し入りながら、「あ〜」とか「う〜」とか言いながらうめいている。苦痛の叫びではない。快感の雄叫びである。

 そのサウナは室内温度100℃くらいで、定員は4〜5人程度だ。水風呂は2人程度の定員で、恐ろしく冷たい。実は、ここ数日寒いが続いており、2〜3日前は雪が降ったくらいである。我々取材班は、車にスタッドレスタイヤを装着しての取材旅行である。北海道の春はまだまだ遠い。

 その他のさるふつ温泉のスペックを書いておこう。脱衣室はロッカーがなく、籠に脱いだものを入れる。代わりに貴重品ロッカーは完備されている。浴室は、茶色の湯が満たされた浴槽が一つ、サウナ、水風呂、洗い場(10箇所)となっている。

 ロビーは広く、飲み物類の販売、マッサージ椅子、地場アイスクリームの販売がある。フロントのおばちゃんは結構愛想がいい。ロビーでは北海道らしく、日本ハムと楽天の試合が放映されていた。おばちゃんはもちろん日本ハムのファンである。

 ちなみに、さるふつ温泉は、ナトリウム・塩化物泉(アルカリ性低張性低温泉)で、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、痔疾、慢性消化器病、慢性皮膚病、病後回復期、疲労回復、健康増進、虚弱児童、慢性婦人病、冷え性、きりきず、やけどに効くという。

 さるふつ温泉を出た取材班は、一路サロマ湖畔の道の駅・かみゆうべつ温泉・チューリップの湯へ。但し、チューリップの湯の取材するためではなく、野宿という名の宿泊をするためである。北海道取材は始まったばかりだ。本日の走行距離は600km余りである。

 それにしても、この入浴料金、安すぎないだろうか。

大人(18歳以上)350円、大人(18歳未満)300円、大人(70歳以上)200円、小人(小学生)150円


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
北海道宗谷郡猿払村浜鬼志別214-7 350円 × 10:00〜21:00 無休

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2007年4月29日(日)



 
 戻る
inserted by FC2 system