むかわ温泉 道の駅 四季の館
(Mukawa Onsen Michino Eki Shikino Yakata)



 はるばる北海道・鵡川(むかわ)までやってきた。新千歳空港から列車を乗り継ぎ、鵡川駅に降り立つと、駅の待合室は暖房が効いていた。もう5月も下旬だというのに今日の北海道は肌寒い。

 駅からてくてくと徒歩約10分。低層の住宅しかない田舎の町に、突如、巨大な施設と高層の(と言っても6階建)ビルが見えてくる。ここは、道の駅「四季の館」。温泉、ホテル、スポーツ施設(ジムとプール)、図書館、ホール、レストランがある複合施設だ。

 今日は、所用でこの道の駅にあるホテル「四季の風」に宿泊することになっている。ホテルの宿泊客は、上記の温泉、スポーツ施設が使いたい放題なのだ。しかも、ホテルは全室LANが完備。インターネットも使いたい放題である。

 隣にある町役場が非常にみすぼらしく見えるほど、この道の駅は立派である。経営は第三セクターとのことである。ちなみに、鵡川と言えば、ししゃもがそ上する鵡川と日本一のたんぽぽの群生地で有名だ。

 ししゃもは食べたが、残念ながら今回はたんぽぽの群生地を見る時間はなかった。鵡川の人に言わせれば、本州で売っているししゃもはししゃもではない別の魚なのだそうだ。

 さて、四季の館の温泉であるが、ナトリウム−塩化物強塩泉(強食塩泉)であり、なめるとかなり塩っ辛い。海が近いからだろうか。

 色は薄茶色で、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、間接のこわばり、うちみ、くじき、運動麻痺、痔疾、慢性消火器病、アトピー、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進、やけど、虚弱児童、慢性婦人病、切り傷などに効くという。

 施設は巨大である。脱衣室に至るまでに、軽食場所、休憩場所、ゲームコーナーなどがあり、いずれもかなりのキャパシティーを誇る。せせこましい東京とは大違いだ。浴室は日替わりで男女を入れ替えているようである。

 脱衣室にはマイナスイオンのドライヤーがあるが、この料金設定が面白い。1分10円なのだ。毛の少ない人にはうれしい設定かもしれない。スタンダードのドライヤーは無料である。

 浴室も巨大である。洗い場は十分な広さが確保されており、20箇所。シャワーブースも3ヶ所ある。サウナ、水風呂、かけ湯も完備。もちろん露天風呂もある。

 サウナは定員10人くらい。室内温度92℃。しかし、誰も利用していない。多くの客は内外の浴槽か、一番奥の怪しげなスペースを利用している。

 その怪しげなスペースは、水深10cmほどの池が間仕切り壁とカーテンで囲われている。水底は石が敷き詰められ、見上げればジェット噴流のノズルが上から下を向いて2箇所設置されている。ボタンを押すと、消防車の「放水銃」のようなものすごい水流を30秒ほど浴びることができるのだ。私のような大柄な人間でも、その水流のすさまじさに最後まで耐えられなかった。

 「打たせ湯」という言い方はおよそ適当ではない。鵡川の人はサウナより放水銃の方がお好みのようだ。

 露天風呂は、四方が壁で囲われたスペースになっている。視界はゼロ。少々寂しい。しかし、湯加減は良い。露天風呂には2つの浴槽があり、一方が温泉、もう一方が薬湯のジャグジーになっている。本日の薬湯はラベンダー&カモミール。私は温泉だけで十分満足した。

 道の駅・四季の館は、間違いなく鵡川の名所になっている。と言うよりも、すっかり地元民の生活の場に溶け込んでいるようだった。

 ちなみに、ホテルの宿泊者だけのサービスであるが、6:00〜8:00の間も温泉の利用が可能だ。さらにさらに、ホテル棟最上階の展望風呂(洗い場はない)にも入りたい放題となっている。

入浴料金:大人(中学生以上)500円、子供(小学生)200円、未就学児無料、入浴セット(入浴料+タオルレンタル)700円

ホテル料金:宿泊料金6,875円、朝食840円、夕食2,415円〜


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
北海道勇払郡むかわ町
美幸3-3-1
500円 × 10:00〜22:00 無休

※ 入浴料はサウナ料金込で表示
※ TVはサウナ内にTVがあるかを表示
取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2006年5月23日(火)



 
 戻る
inserted by FC2 system