榛名湖は、掃部ヶ岳（標高1,449m）、榛名富士（1390m）などの山々に周囲を囲まれた標高約1,100mの湖である。画家であり、詩人でもあった竹久夢二がたびたび訪れたことから、湖畔には竹久夢二の歌碑やアトリエがある。 　今回紹介する榛名湖温泉ゆうすげ元湯は、榛名町営の宿泊施設に設置された温泉であり、立ち寄り客にも開放されている。建物は新しく、非常に清潔感のある雰囲気である。ちなみに「ゆうすげ」は、榛名町の町花に指定されている。 　入口を入ると左手が土産物屋、右手がフロントである。目についたみやげ物は、梅干、わかさぎの甘露煮などである。フロントで入浴料を払い、大浴場のある2階へ上がる。2階で靴を脱ぎ、大浴場のロビーを通り過ぎるとそこが脱衣室の入口である。 　ロビーには、マッサージ椅子が3個（7分100円）、他に、中国式足裏健康診断器1個（5分100円）、足つぼマッサージ器1個（5分100円）、ひざ痛専用マッサージ器2個（100円）、飲み物の自販機3個が設置されており、くつろげるスペースとなっている。 　脱衣室には、洗面台が4個。ドライヤーは2個ある。ロッカーはなく、四角い籠に着替えを入れる。 　浴室に入る。浴室は内湯と外湯に別れ、内湯の湯船はかなり大きい。洗い場は10箇所あり、リンスインシャンプー、ボディーシャンプーが完備である。内湯の湯船と外湯の湯船は湯質が違うようで、内湯は無色透明だった。もしかしたら外湯だけが温泉なのかもしれない。内湯はかなり熱く、一方外湯は比較的ぬるくて長湯ができる。しかし、外湯はあまり大きくなく、定員は4人くらいだろうか。外湯からは、榛名湖の景色が見え、旅の疲れを癒してくれる。 　サウナ室内温度は96℃。定員は4人くらいである。水風呂はない。 　訪れた時間が14:00頃だったせいか、訪れた時期が紅葉が終わった時期だったからか、温泉はがら空きだった。我々は掃部ヶ岳登山の後の汗を流すためにこの温泉を訪れたのだが、静かな湖畔で、温泉に浸かり、竹久夢二が感じた時間を思い描いて思索にふけるのが、この温泉の正しい楽しみ方であろう。

※　入浴料はサウナ料金込で表示
※　ＴＶはサウナ内にＴＶがあるかを表示
取材：銭湯愛好会東京支部
取材日：2004年11月20日(土)

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